1on1ミーティングとは？概要やメリット・デメリットなど幅広く解説

上司と部下のコミュニケーションの手法として、1on1ミーティングが注目されています。評価面談をイメージする人も多いかもしれませんが、さまざまな場面・用途で活用できるのが1on1ミーティングの魅力です。

今回は、この1on1ミーティングについて考えてみます。1on1ミーティングの概要やメリット・デメリット、実施する手順などをまとめていますので、ぜひ導入にお役立てください。

1on1ミーティングとは

1on1ミーティングとは、上司と部下が一対一で行う個人面談です。週に1回など、「定期的」かつ「高頻度」で実施し、フィードバックを通して部下の成長やモチベーション向上につなげていきます。

かつてはアメリカのシリコンバレーの企業で日常的に実施されていたものでしたが、近年になっていくつかの日本企業が取り入れています。こうした影響もあり、国内では上司と部下の関係性を構築する習慣として、広く受け入れられるようになりました。

1on1ミーティングの目的は、「部下の成長」を促進することです。確かに1on1ミーティングは、目標の進捗状況やパフォーマンスを評価するという側面もあります。

さらに職務上で何か問題が発生していれば、それを解決するために用いられることもあるでしょう。しかし1on1ミーティングの本質は、部下の能力を引き出す、つまり「部下の成長のための営み」です。このように1on1ミーティングは、1つの本質を持っていながら、さまざまな用途で活用できます。

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1on1ミーティングのメリット

1on1ミーティングのメリットは、目的のところでも触れたように、「部下の成長を促せること」です。上司のフィードバックを通して、部下は「どのように仕事を進めていけばよいか」「自分は何をするべきか」を学んでいきます。

また定期的かつ高頻度で実施されることから、気軽な話し合いの場として機能し、コミュニケーションの量と質が向上する効果も期待できます。部下に対する理解度が向上し、部下にとっても上司が話しやすい存在になるため、上司・部下の関係性構築にも大きく役立てられるでしょう。

1on1ミーティングのデメリット

1on1ミーティングのデメリットは、定期的に実施することから、業務に使う時間が少なくなってしまうことです。たとえば毎週決まった曜日に、30分の1on1ミーティングを実施する場合、「1か月で2時間」「1年間（12か月）で24時間」もの時間が失われてしまいます。

とくに1on1ミーティングを導入したばかりの頃は、効果を実感しにくいため、部下に疑問を抱かれる原因になってしまうこともあるでしょう。

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1on1ミーティングの実施方法

1on1ミーティングを効果的に実践するためには、一定のステップを意識するのが重要です。

目的設定・共有

まずは1on1ミーティングを実施する目的を定めて、部下に共有します。部下の視点で考えれば、何のためにするのか分かっていない上司とのミーティングに対して、モチベーションを高くもつことは難しいでしょう。

さらに部下のなかには、「ミーティングをするよりもコア業務に力を入れたい」など、1on1ミーティングそのものに否定的な人もいます。こうした人々を説得する意味でも、目的の明確化・社内共有は欠かせません。

スケジュール・アジェンダの決定

次に、スケジュールとアジェンダを決定します。スケジュールは都度話し合って決めるのではなく、「毎週金曜日の◯時から30分間実施する」といったように、定期的な予定として組み込んでしまうのがおすすめです。

また1on1ミーティングを実施する場合は、フリートークではなく、「何について話すのか」をあらかじめ決めておくとよいでしょう。よく話すテーマとしては、以下のようなものがあります。

・業務の進捗
・職場で起こっている問題
・ちょっとした学び
・部下の中長期的なキャリア

1on1ミーティングを実施する際は、細かくメモを取り、データとして残せるようにします。これにより、「部下がどのように成長していったか」「修正点はないか」など、さまざまな点を確認できます。

振り返り・フィードバック

1on1ミーティングを実施したら、定期的に振り返りの時間を設けて、フィードバックを作成します。上司が記録したメモやフィードバックは、部下にも確認できるような状態にしておくと、より透明性が担保されるでしょう。

1on1ミーティングは、1回実施してそれで終わりにするのではありません。継続的に実施することで、コミュニケーションの量や質に変化が現れてきます。効果について疑問を持ったとしても、根気良く中長期にわたって取り組んでみるのが重要です。

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まとめ

従来の人事制度でも、評価のための面談など、上司・部下のミーティングは珍しいものではありませんでした。しかし上記のような面談は、そのほとんどが通過儀礼のようなものであり、本質的な価値を持っていなかったとされています。

1on1ミーティングは、定期的なコミュニケーションとフィードバックを通して、部下の成長を促す実践的な手法です。コンサルティングを導入するなど、さまざまな方法がありますので、自社に合った取り組みを考えてみてはいかがでしょうか。