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年次有給休暇の取得促進に取り組む企業の独自制度

公開日2019/02/02 更新日2019/02/01

労働基準法の改正によって、今年4月から、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、そのうちの5日については、使用者が時季を指定して取得させることが必要となりました。年次有給休暇の取得推進のために、企業はどのような制度・施策を実施しているのでしょうか。

年次有給休暇の取得率は半分以下

労働基準法第39条によると、6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者(労働監督者を含む)に、年10日の有給休暇を与えることとなっています。

年次有給休暇は、本来、労働者が希望する時季に取ることができるものですが、休むことで同僚に負担をかけてしまうのではないかという職場への配慮などから取得率は低調です。「平成26年就労条件総合調査結果の概況」(厚生労働省)によると、平成25年1年間の有休休暇取得率は48.8%と、半分以下となっています。

そこで、労働基準法が改正され、新しい有給休暇制度が、今年4月からスタートすることになったわけですが、企業では、有給休暇取得促進のために、さまざまな制度や施策で対応しているようです。

“ニッセイ版プレミアムフライデー”で連休取得を奨励

日本生命保険相互会社は、2015年度から、1年に2日、週末に休暇を追加することで、連休取得を推奨する「プラスワン・フライデー運営」に取り組んできましたが、それを見直し、「ブラッシュアップデー休暇運営」へと進化させています。

ブラッシュアップデー休暇は、1か月に1回、自身の成長につなげる時間や、家族と過ごす時間の捻出を目的としたもので、社内では“ニッセイ版プレミアムフライデー”と位置付けられています。

また、従業員の9割が女性であり、女性従業員の活躍を支えるためには、男性が育児や家事に、積極的に参画することが大切になるということから、男性従業員の「育児休暇取得率100%」を目標に掲げ、4年連続で100%を達成しています。ちなみに、これまでに1200人が育児休暇を取得していますが、これは男性従業員の16%に当たるそうです。

残業・休日出勤が当たり前の建設業界にも新しい波

残業や休日出勤が当たり前という風潮の建設業界でも、さまざまな取り組みが始まっています。

大成建設株式会社では、2015年から「年間100日の休暇取得、月100時間を超える残業の社員を減らす、外勤社員の100%が工事節目休暇を取得」という“トリプル100”を目標に掲げて、有給休暇取得促進に取り組んでいます。

また、まとまった休みが取りやすい、毎年5月の連休と夏季に、計画年休を設定するほか、半日有休・時間有休を導入しています。

さらに、勤続10年、20年の従業員に与えられる特別休暇に加え、15年目の連続休暇(5日)推奨制度も導入しています。外勤社員が平日休暇を取得して保養所を利用する場合には、食事付き1泊2000円の特別割引で、連続休暇の取得促進に取り組んでいます。

ハウスメーカーも、残業や休日出勤の多い業界ですが、大和ハウス工業株式会社では、有給取得促進制度「ホームホリデー制度」を、2007年からスタートさせ、年4日の計画取得の義務付け、連続休暇取得を目的とした「計画年休」の導入で、働き方改革に着手しています。

消化してない有給休暇を積み立てるユニークな制度

有給休暇は、消化しなければ、期限がくると消滅してしまいますが、年10日を上限に、最大30日まで積み立てることができる「ストック有給休暇」という制度を創設して、有給休暇所得促進に取り組んでいるのが株式会社サタケです。

この「ストック有給休暇」制度は、従業員が病気やケガで長期欠勤が必要なときに利用できるようにとつくられたものですが、現在では、家族の看護や介護、育児(年10日)、不妊治療(年5日)、ボランティア(年5日)などにも利用できるようになっています。さらに、将来的には、週3日制の導入も検討しているそうです。

まとめ

有給休暇取得を促進するために、時間単位や半日単位での有休消化、連続休暇の奨励、取得日数の義務化など、各企業はさまざま制度や独自の施策で対応しているようです。管理部門としては、社員の休暇に合わせたシフト編成や事務処理など、業務が煩雑になりますが、社員が健康的に生き生きと働ける環境をつくりあげることも、人事や総務など管理部門の大切な役割です。有給休暇取得促進に、前向きに取り組んでいきましょう。

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