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前払式支払手段とは?ECサイトでのポイントサービス導入の際の注意点

公開日2024/12/04 更新日2024/12/03 ブックマーク数
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前払式支払手段とは?ECサイトでのポイントサービス導入の際の注意点

「前払式支払手段」とは、商品券、ギフト券、プリペイドカード、電子マネーなど、利用者から前払いされた対価をもとに、買い物の際に決済を行う手段のことですが、ECサイトでのポイントサービスも、この前払式支払手段に該当する場合があることをご存じでしょうか。

ポイントサービスは、身近なイメージがあり、また導入しているEC事業者も多いことから、一見、簡単に導入できるように思えるため、関連法やその規制については意外と見落としがちです。このページでは、前払式支払手段やポイントサービスに係る法律、ECサイトにポイントサービスを導入する際の業務上の注意点等について解説します。

目次本記事の内容

  1. 1 前払式支払手段とは
  2.  1.1 前払式支払手段の分類
  3.   1.1.1 形態による分類
  4.   1.1.2 発行型による分類
  5.  1.2 前払式支払手段に該当する条件
  6.  1.3 前払式支払手段に該当しない条件
  7. 2 ポイントサービスの関連法
  8.  2.1 資金決済法
  9.  2.2 景品表示法
  10.  2.3 消費者契約法
  11. 3 自社ECサイトでポイントサービスを導入する際の注意点
  12.  3.1 ポイントサービスの制度設計に注意する
  13.  3.2 利用規約を整備する
  14. 4 前払式支払手段のまとめ

1 前払式支払手段とは

前払式支払手段とは、前述のように、利用者があらかじめお金を発行者に支払うことにより、その後の買い物の決済の際に、商品代金等の支払いに利用できる手段のことをいいます。

1.1 前払式支払手段の分類

■形態による分類

前払式支払手段は、その物理的な形態という観点からは、大きく以下の3種類に分けられます。

(1)紙型
従来型の紙のタイプであり、商品券(百貨店の商品券や、お米券、ビール券など)やカタログギフトなどが該当します。

(2)磁気型/IC型
磁気またはICによって管理される物理的なカードタイプであり、昔懐かしいテレホンカードや、図書カード、QUOカードなどの磁気カード、SuicaやPASMOなどの交通系ICカード、楽天EdyやWAONなどの流通系ICカードがこのタイプに該当します。

(3)サーバ型
発行者のサーバで残高等のデータを管理するタイプであり、Appleギフトなどの各種ブランドプリペイドカード(IDをウェブで入力するタイプ)やモバイル決済、各種ペイ払いなどのQRコード決済等が該当します。

■発行型による分類

前払式支払手段を、発行の型という観点から分類すると、以下の2種類に分けられます。

(1)自家型前払式支払手段
「自家型」前払式支払手段とは、前払式支払手段の発行者や発行者と資本関係がある等の密接な関係がある者との間においてのみ、商品やサービスの購入に使用できる支払手段です。発行したお店でしか使用できない商品券や、そのゲーム内でしか使用できないゲーム通貨、ECサイトの場合では、ポイント等を発行したECサイトでのみ使用できる独自ポイントのことを指します。

(2)第三者型前払式支払手段
「第三者型」前払式支払手段とは、前払式支払手段の発行者以外との関係においても、商品やサービスの購入に使用できる支払手段です。QUOカードやPASMO等の交通系電子マネー、各種ペイ払いなどが該当します。

1.2 前払式支払手段に該当する条件

前払式支払手段に該当するには、次の4つの要件が必要となります。この条件を満たした支払手段は「資金決済に関する法律」(資金決済法)によってその権利が守られると同時に、事業者には相応の義務が課されることになります。...

◆WRITER

弁護士 小野 智博
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士

企業の海外展開支援を得意とし、日本語・英語の契約をレビューする「契約審査サービス」を提供している。
また、ECビジネス・Web 通販事業の法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約等作成・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。

著書「60分でわかる!ECビジネスのための法律 超入門」


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