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「土用の丑の日」の由来と言い伝え

公開日2020/07/27 更新日2020/07/28

2020年は夏に土用の丑の日が2回あり、7月21日が「一の丑」、8月2日が「二の丑」となっています。

「土用の丑」といえば、パブロフの法則のように“ウナギ”を思い浮かべてしまいますが、なぜ、いつから、「ウナギを食べる日」となったのでしょうか。

土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし

土用の丑の日とウナギについて、よく知られているのは、「夏になると売り上げが落ちる」とウナギ屋から相談を受けた蘭学者の平賀源内が、「本日丑の日 土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし」の看板を掲げたところ大繁盛して、ほかのウナギ屋にも広がったという説です。時は1700年代後半の江戸時代です。これは日本で初めてのコピーライティングともいわれています。

しかしそれ以前、「万葉集」の大伴家持が詠んだ歌に「石麻呂に吾れもの申す夏痩せに よしといふものぞむなぎとり召せ」というのがあります。これは夏痩せにはむなぎ(ウナギ)を食べると良いと、石麻呂という人に勧めている歌です。どうやら、昔から夏バテには、栄養たっぷりのウナギを食べて元気になろうという考えがあったようです。

2020年の「土用の丑の日」は7回

ところで、土用の丑の日といえば、“夏”のイメージが強いでしょうが、立夏・立秋・立冬・立春それぞれの季節に土用があります。

土用は、中国の陰陽五行説に基づくもので、この世のあらゆるものを木火土金水の5種に分類し、春は木、夏は火、秋は金、冬は水に振り分け、残りの土は各季節の終わりの約18日間を割り当てたものです。

昔は、日にちを子・丑・寅・卯…と十二支で数えていて、12日で一巡しますが、土用の期間に巡ってきた丑の日が「土用丑の日」となります。

ちなみに2020年の「土用の丑の日」は、1月23日、4月16日、4月28日、7月21日、8月2日、10月25日、11月6日と、夏以外を含めて7回あります。

夏のイメージが強いのは、やはりウナギのインパクトが強いからではないでしょうか。夏バテ気味の体力回復を目指して、「土用の丑の日」のランチを、奮発してウナギにするビジネスパーソンも多いようです。

ビタミンAやビタミンB群が多く含まれるウナギ

スタミナ食として知られているウナギには、ビタミンAやビタミンB群など、疲労回復や食欲増進に効果的な成分が多く含まれています。ですから、ウナギは栄養学的にも、夏バテ防止に適した食材といえるでしょう。

それが江戸時代、いやいや7世紀から8世紀ごろの万葉集の時代から、栄養学とは関係なく生活の知恵としてウナギを食していたことに驚かされます。

もっとも、丑の日はうどん、ウリ、梅干し、ウサギ、馬肉(ウマ)、牛肉(ウシ)など、“ウ”のつく食べ物、さらには丑の方角(北)を守護する玄武の色から、黒いものを食べるとよい、といった、エビデンスが定かではない習慣もありました。

ただ、いずれも栄養価という点では、合格点が与えられる食べ物です。やはり、先人の生活の知恵というのは、疎かにはできないようですね。

土用の期間の穴掘りは土の神の怒りに触れる

土用の丑の日にはウナギを食べることがすっかり定着していますが、土用の期間は土の気が盛んになるため、穴掘りや土を運ぶと土の神(土公神)の怒りに触れ、祟りがあると考えられてもいました。

また“土”はどの方角にも当てはめられていないことから、移動は良くないと考えられ、引っ越しや旅行も避けられてきたようです。

調べてみると、土用の丑の日には、さまざまな言い伝えや風習がありました。土用の丑の日にウナギを食べるときに、土用の意味や風習を思い返してみてはいかがでしょうか。

まとめ

普段は、土用の丑の日を意識することはないでしょうが、スーパーのチラシや飲食店の張り紙に、丑の日が近づくとウナギが頻繁に登場するようになり、否が応でも意識することになります。ここまで定着させた平賀源内のコピーの力には、もはや脱帽するしかなさそうです。

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