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12月の繁華街を歩けば、会社や職場単位、さらには気の合う仲間との忘年会で盛り上がっている光景を目にすることが多いものですが、新型コロナウイルス感染症の影響で今年は、そうした光景にはお目にかかれなくなりそうです。
Manegyでは、年末の風物詩でもある忘年会が、今年はどのような状況にあるのかを、独自にアンケート調査を行いました。
その結果、「毎年開催しており、今年も開催予定」は、わずか5.8%でした。「毎年開催しているが、今年は開催しない」が54.3%と多数を占め、そもそも「会社での忘年会は開催していない」は39.9%となりました。
4割が「そもそも会社での忘年会がない」という点は興味深いです。ここ数年、忘年会の不要論も盛んになり、コロナ禍とは関係なく、忘年会を取り止めるところも多くなっていたようです。その理由としては、建前は無礼講といわれますが、本音は上下関係が厳然とあり、ときにはパワハラやセクハラの温床にもなっていたことも要因といえるでしょう。
会社での忘年会について、「必要だと思う」が25.4%に対して、「不必要だと思う」は74.6%という高い割合です。もちろん、コロナ禍でのアンケート調査ですから、多少は割り引く必要もあるでしょうが、年々、開催が減っていたのは否めない事実でしょう。
では、会社で開く忘年会の満足度についてみていきましょう。「非常に満足している」は8.9%、「多少満足している」は36.4%で、合わせても45.3%と半数に届かず、人気は低いようです。
一方、「少々不満がある」は36.1%、「非常に不満がある」は18.5%と、程度の差こそあれ不満があるのが54.6%と半数超えという結果です。
アンケート調査の数字からは、忘年会そのものの不人気ぶりが伝わってきます。会社が忘年会を開催する場合の参加状況ですが、「自分の意思で参加を決めている」が47.3%と、半数近くは自主的に参加しているようです。
また、「参加したくないが、参加せざるをえない」が33.4%、「自分の意思で不参加にしている」が13.5%、「参加したいが、事情により参加していない」が5.8%となっています。
興味深いのが、忘年会肯定派と否定派の自由回答です。
忘年会肯定派の自由回答は「ストレス解消ができる」「これ以外に会社の飲み会はないので、良いコミュニケーションの機会」「とても楽しいから」などが挙げられています。
また、忘年会否定派の自由回答を見ていくと、辛辣な意見が目に付きます。「上司が部下を集めて飲みたいだけ」「仕事が忙しいのに、余計な時間を費やさせられる」「行きたくなくても参加せざるを得ない雰囲気がある」「お酒を飲まないのにお酒を飲む人と料金が一緒。気を遣うのも面倒」などでした。
ところで、忘年会の費用を会社が負担するのか、それとも個人が負担するのかによっても、受け止め方は違ってくるのではないでしょうか。
アンケートによると「全額会社負担」44.2%、「一部会社負担」32.5%、「全額自己負担」23.3%というばらけた結果となりました。
景気がよかった時代は、全額会社負担で普段はあまり口にすることができない高級料理を味わうこともできましたが、そんな大盤振る舞いもすっかり影を潜めてしまったようです。
雇用形態の多様化によって、雇う側と雇われる側の関係も大きく変わろうとしているなかで、これからは、忘年会のあり方もニューノーマルとなっていくのでしょうか。
忘年会をはじめ、会社での飲み会そのものが減少しているようです。飲み会をコミュニケーションの手段としてきた世代には、一抹の寂しさも感じているのではないでしょうか。ともあれ、酒の力を借りて、パワハラ、アルハラ、セクハラが横行していたことも事実です。そして、社員間の絆やモチベーション向上にも、一定の役割を果たしてきたことも事実です。
さて、忘年会は、これからどうなっていくのでしょうか。
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