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採用にかけるコストは事業計画をスムーズにするためのコストに他なりませんが、他のコスト同様、できる限り抑えていきたいものです。採用の方法が多様化している今日、それぞれにかかるコストも異なってくるため、採用方法の選択によって採用コストを削減することも可能です。以下では、採用コストの平均を雇用形態別にご紹介するとともに、採用コストを減らすためのご提案もいくつかご案内していきますので、今後の参考にしてください。
採用コストとは、企業が事業を存続・成長させていくにあたって必要な人材を採用するためのコストであり、事業計画を達成するために欠かせないものです。自社の採用コストを知りたい場合には、採用のための充てた総経費を採用人数で割り、1人あたりいくらかかっているのか採用単価を算出してみましょう。採用コストは新卒採用であるか、通常の中途採用であるか、ハイスペック人材であるか、など求める人材の質によって異なります。加えて、労働市場の求人者・求職者のバランスによっても上下します。就職や転職がしやすい状況下であれば、求職者を他の企業と争うため採用コストは高くなりますし、その逆であれば安くなる傾向があります。
採用コストとなる項目を具体的に挙げてみると、
・求人広告掲載費
・会社案内のパンフレットなど、各種採用ツールの制作費
・入社説明会を行う会場使用料
・内定者などを対象とした入社前研修費
・採用計画の立案から遂行に関わった分のスタッフ人件費
・人材紹介会社へ支払う紹介手数料
などがあります。
これら一般的な項目以外にも、就労にあたって引っ越しが必要な場合の引っ越し代や、面接のために遠方から移動しなければならない応募者へ交通費を支給している企業もあります。項目をそれぞれ見ていけば、案外とカットしやすそうなものが目につくかと思います。最終的には、費用対効果を見据えながら、採用戦略を講じつつ予算を決定していきます。
昨今の人手不足はご存じのことと思いますが、求職者の売り手市場となっているため、最近の採用コストは高くなっていますので、以下にご紹介する雇用形態別の採用コストはあくまで目安となります。
まず正社員の場合には新卒採用と中途採用で異なります。新卒採用の場合には中途採用よりも採用コストが高めであり、2016年度の調査によれば、新卒一人あたり45.9万円かかったとのデータがあります。新卒採用の場合には学生も利用する規模の大きな求人サイトを利用したり、アクセスの便利な場所に説明会会場を設けるなど、採用計画の規模も大きくなってしまうため、それに伴って求人コストも高額となりがちです。理系の優秀な学生を採用したい場合には他の企業と競合しやすいこと、企業のネームバリューによって応募数が変わってくること、などを考えれば、実質的な採用コストにはバラつきが生じやすいと考えられます。
中途採用では、一人当たり40万円ほどが採用コストの目安とされています。中途採用の場合には人材への需要が高い業界とされる流通や小売、サービス業、人手不足の深刻な建設業界などで採用コストが高く、転職先として人気のある広告・マスコミ、金融などは採用コストが低い傾向が見られます。また、エンジニアなど専門性を持った人材ほど採用コストが高くなります。人材紹介会社を利用する場合には、利用する人材紹介会社によって多少の違いはありますが、採用した人材に支払う年収の3割ほどを紹介手数料として支払いますので、100~300万円ほど見込むとよいでしょう。
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