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多くのIPO企業が経理人材の育成や業務負担に課題 約8割が業務委託に意欲的

公開日2022/06/26 更新日2022/06/29

経理は企業活動において欠かせない重要な業務です。しかし経理業務は多忙かつ専門的な知識が求められるため、経理人材の育成に課題を抱えている企業も少なくありません。特に直近5年以内にIPOした、もしくは上場準備をしている企業は、成長中のため企業規模が急速に拡大し、特に経理人材が不足しています。

本記事では、人材マッチングサービスを提供する株式会社Hajimariが行った「IPO企業の経理の実態調査」で得られた調査結果から、企業が抱える課題と今後の対策について解説します。

 ●調査方法:インターネット調査

 ●調査期間:2022年5月31日〜同年6月1日

 ●有効回答:直近5年以内にグロース市場にIPOした、もしくは上場準備企業(上場予定2年前以内*N-3)の経営者・人事担当者100名

IPO企業の経理人材の人数は少人数と大人数の二極化

勤め先における経理人材の人数についての質問では、「2~5人」と「31人以上」が22.0%で同数最多となりました。少人数で経理業務を行っている企業もあれば、30名以上の企業もあるようです。経理業務は多岐にわたるため、少人数の場合は一人ひとりの幅広い知識が必要となります。一方、大人数が所属している場合は経理業務を分業できるため、各従業員がそれぞれの専門性を深められるでしょう。

また10人以下に絞って見てみると49.0%となり、約半数を占めています。その反面、経理人材が20人以上所属している企業は34.0%で、約3分の1となっています。このことからIPO企業の経理人材の人数は、企業規模や事業形態によって経理人材の人数は大きく異なると言えるでしょう。

経理人材の育成課題

経理業務は企業経営には欠かせない業務ですが、専門的な知識が必要ゆえに育成や採用について課題を抱えている企業も少なくありません。IPO企業の経理人材の育成課題について、以下のような実態が明らかになっています。

●85%が経理人材の育成「大変」と回答

経理人材の育成は大変かという質問に対し、85.0%が大変に感じているという結果になりました。内訳は「非常にそう思う」が47.0%、「ややそう思う」は38.0%となっており、非常に大変だと感じている企業のほうが多いことがわかります。

その要因は、どのような部分にあるのでしょうか。次の質問にて明らかになっています。

●人材育成の時間確保が大きな課題

勤め先における経理人材採用における悩み・課題についての質問(複数回答)に関しては、上位3位が以下の内容となっています。

・多忙で人材育成の時間が確保できない:51.0%

・自社にマッチする採用方法がわからない:45.0%

・自社が求める人材像がわからない:39.0%

人材採用の課題として、人材育成のための時間確保の難しさや採用方法の課題が挙げられています。急成長している企業は、まだ人材育成や採用活動の基盤を設計中であることが多く、そのことが人材育成の大変さにつながっているのではないでしょうか。

特に人材育成のための時間確保については、半数以上の企業が課題を抱えています。さらに自由回答では「時間をかけて教えてもすぐやめられてしまう」という意見もあり、限られた時間で育成した従業員がすぐに離職してしまうことで、人材育成に対するモチベーションが低下していることもうかがえます。

経理の業務負担、83%が「増加している」と実感

勤め先での経理における業務負担は増えているかという質問に対し、38.0%が「非常に増加している」、45.0%が「やや増加している」とし、全体のうち83.0%が業務負担の増加を感じていました。その理由として上位には以下の項目が挙げられており、リソース不足やスキルの課題があることがわかります。

・事業拡大に伴いリソースが不足しているから:66.3%

・事業拡大に伴い高度な会計技術が求められるから:54.2%

・ガバナンスの観点で求められることが多くなったから:51.8%

直近5年以内にIPOした、もしくは上場準備中の企業は、事業が急速に拡大しているためリソースやスキルが追い付いていない現状があるようです。

また繁忙期の残業時間についての質問には、約6割が通常時よりも「50時間以上」もの残業時間が増加しているとしています。中には80時間以上も残業時間が増加している企業が13.4%も存在し、経理に携わる従業員の負担の大きさがうかがえます。

経理業務の業務委託に積極的な企業が多数

経理業務の負担が増えていくことで、経理人材の心身の健康や離職率の問題にもつながりかねません。そのため企業はさまざまな対策を講じる必要があります。

そのうちの一つとして、経理のプロフェッショナルへの業務委託が挙げられます。自社でスキルの高い経理人材の採用や育成が難しい場合、経理業務について専門知識をもつ人材へ業務委託をすることで、課題を解決できます。

本調査でも、経理の業務委託に関する質問をしています。

勤め先は経理人材の業務委託を活用しているかという質問では「非常に活用している」が44.0%、「やや活用している」が38.0%となっており、82.0%がすでに業務委託を活用していることが明らかになっています。

また経理の業務委託を今後活用していきたいかという質問には「非常にそう思う」が41.0%、「ややそう思う」は40.0%となっています。このことから大多数の企業が、今後も経理の業務委託を活用したいと意欲的な姿勢を見せています。

まとめ

今回の調査結果では、直近5年以内にIPOした、もしくは上場準備中で急成長中の企業は、経理について人材育成や業務負担の課題を抱えている企業が多く存在していることがわかりました。ただし社内のリソースや育成体制の課題の対策として業務委託を活用している企業も多く、今後も経理人材の業務委託を活用する企業は増えていくでしょう。

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