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資源エネルギー庁が実施する、冬の省エネキャンペーンが今年も実施されています。11月から3月までの期間、省エネルギーの普及活動を行い、国民に対して省エネルギーの取組の実践について協力を呼びかけるものです。
SDGsの一つとしても注目される「エネルギー」、今回は企業ができる冬の省エネ対策をご紹介します。
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資源エネルギー庁によって、従来から冬の省エネキャンペーンは実施されていますが、その位置付けは重要度を増しています。平成27年7月に公表された「長期エネルギー需給見通し」では、2030年度最終エネルギー消費が対策前比で5,030万 kL程度(原油換算)の省エネルギーになることが見込まれており、本年7月に閣議決定された「第 5 次エネルギー基本計画」で確実な達成を目指して取り組むことが明言されました。また、温室効果ガスについても、平成27年7月、地球温暖化対策推進本部にて、2030年度に2013年度比26%減少させる削減目標が決定されました。
この背景には、日本は大半の化石エネルギーを海外からの輸入に依存しており、エネルギー価格の変動等のリスクを抱えている状況があります。そのため、エネルギー価格が高騰したときにも柔軟に対応できるよう、エネルギー消費効率の向上を進め、低エネルギーで生活できる暮らしを実現しなければなりません。
さらに、世界は地球温暖化という各国共通の課題に直面しており、日本も、温暖化の原因となる温室効果ガスを削減するために、エネルギー消費効率の改善を促進することが必要とされています。国際的にもパリ協定などで上記削減目標について合意しました。
省エネキャンペーンは、ますます省エネルギーの推進が必要となってきた今、政府が自ら率先して省エネルギーの取組を実践しながら、国民にも省エネルギーの実施を呼びかけるものなのです。
政府が実施する省エネ対策の中で、企業が取り組める対策をご紹介します。企業は実施できるところから少しずつ取り組んでみてください。
会社内の暖房中室温を20℃に設定します。実施にあたり、環境省が推進する「ウォームビズ」を参考にすると、室温20℃でも社員が快適に過ごせるでしょう。また、サーバールームの温度についても、コンピューターの性能が確保できる範囲内で設定温度を調整します。
オフィスではさまざまな電化製品が使用されているため、以下のように、こまめに節電することが大幅な省エネルギーに繋がります。
オフィスで照明などに使用される電気エネルギーの消費割合は、全体の40%を占めるといわれるほど、比率が大きいものです。こまめに照明を切る、エネルギー効率のよい電球に切り替えるなど行い、省エネ化を図りましょう。
企業は会社設備を見直すことで、省エネルギー化を推進しましょう。
社用車を新規に購入する場合は、電気自動車等のエコカーを積極的に採用するようにしましょう。
上記省エネ対策の他にも、業種によって個別に取り組めることがあります。自社と関係のある業種をぜひ、確認してみてください。
・卸・小売店 (百貨店・ドラッグストアなど)
業務用冷蔵庫を適正な台数に削減し、冷凍・冷蔵ショーケースの消灯や凝縮器の洗浄を行う。
・食品スーパー
業務用冷凍・冷蔵庫を適正な台数に削減し、冷凍・冷蔵ショーケースの消灯や凝縮器の洗浄を行う。冷凍・冷蔵ショーケースの吸込み口と吹出し口に、商品を置かないようにし、ショーケースを定期的に清掃する。
・医療機関 (病院・診療所など)
病棟・外来・診療部門(検査・手術室等)など場所に応じた適切な温度管理を行う。使用していないエリアは空調を停止し、照明の消灯を徹底する。
・ホテル・旅館
共有スペースの室内温度を20℃に設定する。使用していない会議室・宴会場等は空調を停止する。客室以外のエリアの照明を半分程度間引きする。
・飲食店
使用していない事務室や不要な場所(看板、外部照明等)の消灯を徹底する。冷凍・冷蔵庫の庫内は詰め込みすぎず,庫内の整理を行う。
・製造業
不要な電気設備の電源を切り、モーター等回転機の空転を防止する。電気炉・電気加熱装置などの断熱強化や、使用側の圧力を見直すことによるコンプレッサ供給圧力の低減を実施するとよい。
小さなことでもコツコツと続けることで、地球規模の大幅な省エネを実現することができます。2030年の目標達成を目指して、取り組めるところから実施していきましょう。
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