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【賢者の視座】株式会社ユーグレナ 出雲 充 「ミドリムシが地球を救うという確信。 事業にポテンシャルがあれば、 必ず協力者が現れ、道は拓ける。」

公開日2019/02/21 更新日2019/02/26

「ミドリムシが地球を救う」――この言葉を耳にしたことがある方は多いだろう。
発信するのは株式会社ユーグレナの代表取締役社長出雲充氏。
藻の一種ミドリムシ(学名:ユーグレナ)が世界の食料問題や環境問題を救う可能性を持つことに着目し、大学発ベンチャーをわずか10年で東証一部上場企業にまで育てた人物だ。

ミドリムシ(学名:ユーグレナ)はそのネーミングから動物と勘違いされることが多いが、実は藻類の一種。光合成をおこなう一方、鞭毛を使って移動する、植物と動物の両方の特徴を持つ単細胞生物だ。そのミドリムシがとてつもない可能性を秘めていることに出雲社長が気づいたのは、東京大学農学部に在学中のことだった。

大学1年の夏、漠然と「将来は国際機関で働きたい」と考えていた出雲社長はインターンシップの一環でバングラデシュを訪問。そこで見た光景に固定観念を打ち砕かれる。なぜなら、当時はたしかにバングラデシュの人々は裕福ではないが、米が豊富に収穫されるので空腹は満たされる。問題は栄養が炭水化物に偏り、タンパク質・ビタミン・ミネラルなど人間の成長と健康維持に欠かせない栄養素が摂れないことだった。

「飢餓」とはカロリー不足だけでなく、生きていくうえで必要な栄養素が足りないこと。

そんなバングラデシュの現実を知った出雲社長は、幅広い栄養素をバランスよく摂れる食品がないか探し続けた。そして2年後、大学の後輩であり、現在ユーグレナ社の研究開発部門のトップを務める鈴木健吾氏から「ミドリムシなら植物・動物の両方の栄養素を59種類も持っている」と聞き、「これだ!」と確信。以来、ミドリムシのポテンシャルに魅せられ、その力を食料問題やエネルギー問題の解決に活かすことに精魂を傾けている。

実はミドリムシの食料化の研究は1980年代から試みられてきたのだが、大量培養する技術が難しく、実現不可能とされていた。しかし、出雲社長と鈴木氏はあきらめることなく大学内で研究を続け、2005年、ついに世界初の屋外大量培養に成功。ユーグレナを創業し、現在ではさまざまな食品やサプリメントに応用している。

最近でこそミドリムシの栄養バランスのよさが社会に認知されはじめてきたが、ここまでのユーグレナの道のりは苦難の連続だった。「ミドリムシというネーミングが、ぱっと受け入れられ難いですよね(笑)」と出雲社長。「みなさんが抵抗を持たれることはあると思います。しかし、本当に破壊的なイノベーションとは、すべて同じ道を辿っているはずなんです」たとえば、自動車を例に考えてみよう。馬車の時代が長く続いた後に初めて自動車が登場したとき、人々は奇異の目で見つめ、気味悪がったはずだ。しかし、今や自動車はなくてはならない乗り物となり、馬車に乗る人は珍しい。「私はミドリムシも同じだと考えています。自動車は何十年もかけてと人々に知られるようになり、技術が社会へ浸透していきました。ミドリムシもこの10年でようやく“なんだかよさそうだね”と思っていただけるレベルに到達したのだと思います」


記事提供元

ビジネスのサプリメントサイト「ビズサプリ」
NECネクサソリューションズが運営。注目の経営者や スポーツ選手へのインタビュー、元NHKアナウンサー松平定知氏による書き下ろし歴史秘話、朝礼スピーチで使える小ネタなど、ビジネスに役立つ情報が満載です。

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