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2020年は前年比2.6倍増!上場企業の早期・希望退職募集事情

公開日2021/02/07 更新日2021/02/08

昨年(2020年)からのコロナ禍を受けて、上場企業でも経営・雇用情勢の厳しさが続いています。リストラを実施するところが増えており、早期・希望退職募集を発表する企業が後を絶ちません。

本記事では、執筆時点(2021年1月下旬)で判明している、2020~2021年(2月まで)の早期・希望退職募集事情をご紹介します。

2020年の上場企業の早期・希望退職募集は93社の高水準に

東京商工リサーチは2021年1月21日、 2020年上場企業の早期・希望退職募集に関する最新の調査結果を発表しました。

それによると、2020年に早期・希望退職募集を開示した上場企業は93社となり、募集社数はリーマン・ショック直後の2009年(191社)に次ぐ高水準でした。また、前年の35社から2.6倍増と大幅に増えています。
募集人数は、判明した80社で1万8,635人を数え、記録的に多かった2012年(1万7,705人)を超えて、こちらも2009年に次ぐ水準に。募集を開示した企業は、直近の本決算で赤字が51社と、半数以上になりました。

募集を開示した93社を業種別に見ると、最多はアパレル・繊維製品で18社と、全体の約2割を占めています。次に、自動車関連と電気機器が各11社、外食と小売が各7社、サービスが6社でした。サービスの内訳は、旅行関連と広告関連が各2社、ウェディングと人材紹介が各1社。全体的に、コロナ禍によって業績が悪化した企業が多い結果となりました。

また、2020年は年に2回募集した企業が8社あり、2019年(1社)から急増。複数回の早期・希望退職募集を行った企業が多いのは、リーマン・ショック直後の2009年(16社)と同じ傾向です。「コロナ禍が長引けば、2021年以降も年内で複数回募集したり2年連続で募集したりする企業が増える懸念がある」と、東京商工リサーチは指摘しています。

※参照:東京商工リサーチ 公式サイト「2020年上場企業の早期・希望退職93社 リーマン・ショック以降で09年に次ぐ高水準」記事

募集1,000人超え企業が複数! 2021年も多数の企業が実施予定

ここでは、2020~2021年(2月まで)にかけて早期・希望退職募集を開示および実施した上場企業のなかから、特に募集人数が多かったところをピックアップしました。

LIXILグループ… 1,200人(実施済み)

日立金属…1,030人(実施中)

レオパレス21…1,000人(実施済み)

オリンパス…950人(2021年2月募集)

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス…900人(実施済み)

ファミリーマート…800人(実施済み)

東芝(東芝デバイス&ストレージ)…770人(実施中)

セガサミーホールディングス…650人(実施済み)

三菱自動車…550人(実施済み)

ノーリツ…600人(実施済み)

シチズン時計(シチズン時計マニュファクチャリング)…550人(実施済み)

ミツバ…500人(実施済み)

上記で最多のLIXILグループは、2020年10月末に希望退職者を1,200人募集すると発表(募集期間:2021年1月12~22日)。新築住宅市場の縮小など、業界の急激な環境変化に対応するため、人事方針のひとつとして行われました。対象者は、子会社のLIXILに在籍する40歳以上で勤続10年以上の正社員(一部対象外あり)。同グループは、2020年2月にも50歳以上で勤続10年以上の正社員を対象に希望退職者を募集しました(人数は定めず)。

また、日立金属も業績悪化を理由に、2022年3月期末までにグループ全体の従業員数の1割弱(約3,200人)を削減すると、2020年10月に発表しました。1,030人募集の早期・希望退職は、その一環です。

東京商工リサーチの調査によると、2021年に早期・希望退職募集を開始する上場企業は、同年1月21日時点ですでに22社判明しています。これは、前年同期(11件)の2倍増のペースです。募集人数は判明分で3,490人、前年同期(2,220人)より1,270人増えています。
 

長引くコロナ禍の影響で、上場企業も業績低迷に苦しむところが多く、今後も雇用情勢の悪化が懸念されています。折しも、2021年1月29日に厚生労働省が発表した2020年平均の有効求人倍率は、前年比0.42ポイント低下の1.18倍という結果に。この低下幅は、第1次石油危機後の1975年(0.59ポイント)以来45年ぶりの大きさで、コロナ禍による雇用情勢の厳しさを物語っていると言えます。

私たちは強い覚悟をもって、2021年も過ごす必要があるでしょう。

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